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なぜ注射は痛いの?
注射が痛い、本当の理由

注射が痛い、本当の理由注射を打つときは、だれだって痛いもの。「刺すときにチクッとして痛い」というイメージが一般的かもしれませんが、じつは注射の痛みにはいろいろな理由があります。痛みそのものを避けることはできませんが、ばくぜんとした恐怖心、苦手意識をやわらげるためにも、痛みの理由について理解していきましょう。

針をさすときの痛み

注射の針が皮膚をさすとき、「チクッ」という痛みを感じます。これは皮膚の表面に、痛みを感じる「痛点(つうてん)」があるため。痛点は、皮膚の表面1平方センチメートルあたり平均130ほどあるそうです。そのため、注射の針が細いほど痛点を避けることが可能となり、痛みを感じにくくなります。

針をさすときの痛み

薬物の浸透圧による痛み

注射による痛みの中には、薬物の浸透圧(しんとうあつ)によるものもあります。浸透圧とは、濃度の違いにより生じる圧力のこと。血液の浸透圧は285mOsm/L(ミリオスモル/リットル)とされていますが、血液と薬物のあいだには浸透圧があるため、その差が小さい薬物ほど刺激が少なく、痛みを感じにくくなります。

薬物の浸透圧による痛み

薬物のpHによる痛み

注射による痛みの中には、薬物のpH(ペーハー、もしくはピーエイチ)の差によるものもあります。pHとは、その物質が酸性かアルカリ性かをしめす基準値のことで、水のpH7.0がどちらにもかたよらない「中性」とされています。私たちの血液は、通常pH7.4でほぼ中性に保たれており、注入される薬物と血液とのpHの差が小さいほど刺激が弱く、痛みも小さくなります。

薬物のpHによる痛み